※祝日のある週は水曜午後も診察
〒812-0858 福岡市博多区月隈2丁目3-11「博多月隈郵便局」傍の歯科医院です。
「食事の後、寝る前には歯を磨きましょう」
歯ブラシが大事なことはほとんどの方が良くご存知でしょう。
しかし、それがどれくらい「大事」なことかみなさん本当にご存知でしょうか。
当院では本格的な治療に入る前にブラッシング指導を行います。
虫歯が出来た時、「早く虫歯を治してほしい」と思うでしょう。
歯茎が腫れた時、「歯石がついているならとってほしい」と思うでしょう。
当然応急処置は行いますが、私たちはまず口腔内環境の改善から入ります。
その中で特に大きな役割を担うのが「ブラッシング」なのです。
1つの疾患が起こった時、その原因から考えることが重要です。
お口の中の疾患の多くは、虫歯にしても歯周病にしても「細菌感染」です。
ひとの口の中には「常在菌」といって必ず菌が存在します。きちんとしたブラッシングが出来ていないと、残った食べかすをエサに菌が繁殖し(プラーク・歯石)、歯を溶かしたり歯茎をはれさせたりします。
つまり、どんなに虫歯をとって埋めても、歯についた歯石をとっても、ブラッシングが出来ていなければすぐに元通りになってしまうのです。
「虫歯にならないようにする」という状態をつくった上で、「虫歯を治す」というのが大事なのです。
そういう意味ではブラッシングは予防であり、最大の治療行為と言えます。
ブラッシングができていれば虫歯の進行スピードは極めて遅くなります。
また、歯茎の炎症もかなりコントロールされます。
そのため治療はより効果的に行うことが出来るでしょうし、処置後の経過も安定します。
せっかく時間をかけて行う治療です。ブラッシングで治療効率を上げていきましょう!
もうお分かりでしょうが、お口の中の疾患はご自身のブラッシング習慣が大きく影響してきます。
「毎日でも来るから虫歯を全部治してくれ」
「毎月メンテナンスに来るからそれで大丈夫でしょ」
といった言葉を時々耳にしますがそれは極めてナンセンスです。
毎日ご自身が食事に使っている「歯」なのです。ご自身で毎日のお手入れをすることが大事です。
「毎月エステに通ってます」という方が「でも洗顔なんて毎日しないわ」「お風呂なんて3分で終わり」と言っていたらどうします?ナンセンスでしょ。
じつはブラッシング指導をすると多くの方は正しい磨き方をご存知ありません。
それはある意味仕方のないことなのです。
今の日本において、歯科医院できちんとしたブラッシングを習う以外にそのような機会がないのです。
また、お口の状態は年齢や疾患の状態などで千差万別。それにあった正しいケア用品の選択ができている方は本当に少ないと思われます。
正しいケア用品を選び、正しいブラッシングを身に着けることが大切です。
当院ではまずは患者さんご自身のお口の中の状態をお話します。
現在のプラークの付着状況、むし歯傾向か歯周病傾向か、被せものが多いか、手先をうまく動かせるかなど。
それをもとに衛生士があなたにあった歯ブラシを処方いたします。併せて適切なブラッシングペーストもチョイスします。その組み合わせで今のあなたのお口の中の問題点を解決するためのブラッシングをご指導します。歯ブラシはお口の中の状況が変化すれば種類を変えながら進めていきます。
慣れてきた方には補助的なケア用品でさらに細かいところのブラッシングをしていきます。
メンテナンスに長く通われている方は基本の歯ブラシに補助器具を2種類ほど(フロス、歯間ブラシ、ぺリオブラシなど)使われる方が多いようです。補助器具用のペースト、洗口液を併用する方も多くいらっしゃいます。
そのような方はほんとうにお口の中がキレイです。重度の虫歯や歯周病に進行することはほとんどなく、歯石もそんなに多くは付かないのでメンテナンスも気持ち良く進みます。虫歯が見つかったとしても削らずに経過を見てよい範囲だったり、削るとしてもごく小さな治療で済んだりします。
今から治療に入る方も、ぜひブラッシングを頑張って快適なお口になっていただきたいですね。